映画と本と、ときどき、お酒

思いつきで徒然なるままに

star warsファンじゃない私が、今年1番面白いと思った映画:ローグ・ワン

(シリーズ通して観ていないから、ストーリーは分からないけど)「映像が迫力ありそうだから映画館の大画面で観たい。3Dで観るべき映像だと思う」という、ファンの方からすると「そんな理由!?」と思われそうな理由で観たローグ・ワン。


結論からいうと、「スターウォーズファンじゃなくても最高に楽しめる映画」でした。心の底から、おもしろかった!と叫びたい。そして、スターウォーズ観たことない方にもオススメしたい映画です!

f:id:ususakura:20161230212702j:plain


スターウォーズをしっかり観たのは前作のフォースの覚醒がはじめて。「やっぱり世界観とか分かってないと、イマイチよく分からないなぁ。...ダースベーダー(二世だけど)は、もっとドギツイくらいぶっ飛んだ悪役の方がカッコいいだろうに...なんか信念ブレてない?」という感想だったので、今回は観るつもりはなかったんです。が、CMにやられまして。映像キレイだし、映画館の大画面で観たいなぁ、と思っちゃったんですよね。


ストーリー自体より、映像に期待という前提で観に行ったのですが、途中で集中が切れることもなく、ホントに面白かったです。ぐいぐい引き込まれていくストーリーにスターウォーズの凄さを感じました。すごい、この映画!


とても美しい風景なのに、描いているのはドギツイくらい人の正と悪を描いた戦争であったり、一見正義にも見える反乱軍も実は深い闇を背負っていたり、帝国軍側も決して一枚岩ではなくて手柄の取り合いしてドロッドロしてたり。勝てない確率の方が高いのに、それでも希望を失わず、信じる強さを持ってる反乱軍の影に見えるもろさなど、とても深く考えさせられる映画です。


◆ここから先はネタバレ◆

何が1番よかったかというと、フォースを信じていながら、主役級のメンバーが(ダースベーダーは除いて)誰1人としてフォースを持ってない、ただの人間だったというところです。もちろん軍人レベルの武力を持ってたり、盲目にも関わらず敵をなぎ倒して銃弾が当たらないチートなキャラがいたりするあたり、全員がただの人間とは言えない気もしますが、まぁ、そこは置いといて。


超能力や特殊能力を持たない、選ばれし人間ではない人たちの葛藤や挑戦を描いているところがとても魅力的でした。共感しやすいというか、人間の弱さを抱えながら、それでも立ち向かうというところが応援したくなるというか。どんどんあの世界観に引き込まれました。


特に今回は、帝国軍側も反乱軍側もとても人間くさいキャラばかり。奇跡を起こすか?と思えるくらいに最大限戦って、確かに一時的には奇跡が起こせるけど、それでも叶わない現実があって。最後には、敵も味方もがデス・スターの前に破れるというアンハッピーエンド。


この悲劇とも呼べる、徹底した戦争の悲惨さを描ききっているところがストーリーを深くしていると思います。そして、そんな中に本当に細くて弱い糸のような、小さな小さな希望があってエピソード4につながるなんて、観ないわけにはいかないじゃないか!と叫びたくなりました。映画を観てからポスターのコピー「希望は、死なないーー」を見るといろいろ深くて号泣です。ホント。


◆ここから先はもっとネタバレ&かなり偏った感想です◆

ダースベーダァアァァァーーーーー!!!!!


ファンでもなんでもなかったのに...。たった数分出てきただけで全てをさらっていくカリスマ性と存在感に心を撃ち抜かれました。特に、ラスト10分の問答無用で容赦のない極悪非道な悪役っぷりに「こ、これが本物のダースベーダー!」と思わずガッツポーズ。


散々、上で「フォースを持ってない人間の挑戦と葛藤を描いているところが魅力」とか言っておいてなんですが、ベーダー卿は別格です。


なんだこの圧倒的な存在感!すべてを持ってった!!それまでの約110分はすべてダースベーダーを魅せるための、壮大な前フリだったんじゃないか?と思ったくらいです。これは、本気で恋かもしれない(笑)